強電と弱電の違いとは?電気工事のプロがわかりやすく解説!

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皆さんこんにちは。

群馬県 太田市を拠点に群馬県内中心で電気工事を手掛けております株式会社makidenです。


「強電と弱電って、何が違うの?どっちがどんな工事に関係するの?」

そう思うことはありませんか?電気業界に興味がある方や、これから電気工事の仕事を始めたい方の中には、この違いがよくわからずに迷っている人も多いでしょう。


実は、強電と弱電は“電気を使う目的”がまったく異なり、扱う電圧や設備、必要な資格までもが変わってきます。


そこで今回は、強電と弱電の違いをわかりやすく整理し、それぞれの特徴や工事内容、現場での使い分け方について詳しくご紹介します。電気工事士を目指す方や、設備工事の仕事に関心を持つ方はもちろん、未経験から電気分野に挑戦したい方もぜひ参考にしてみてください。


■強電と弱電の違い



強電と弱電は、どちらも建物や施設に欠かせない「電気設備」に関わる言葉ですが、その目的や使われ方には明確な違いがあります。電気工事の現場では、この違いを理解しておくことが安全な施工や適切な設計に直結します。ここではまず、強電と弱電の基本的な考え方をわかりやすく整理します。


・強電は電力を送る電気

強電とは、主に照明・コンセント・動力設備など、「電力(エネルギー)」を供給するための電気を指します。一般家庭では100ボルト(V)や200Vの電圧が使われ、工場やビルなどの大規模施設ではさらに高圧(6,600Vなど)が用いられます。強電を扱う工事は、エアコンやエレベーター、変電設備など、動力を必要とする機器の稼働に関係することが多いです。電気の流れ(電流)が大きく、感電や火災のリスクも高いため、電気工事士など国家資格を持つ専門技術者が施工を行います。


・弱電は信号を伝える電気

弱電は、電話・インターホン・テレビ・LAN・防犯カメラなど、通信や制御を目的とした「電気信号」を扱います。電圧は48V以下が一般的で、感電の危険が少なく、安全性が高いのが特徴です。弱電はエネルギーではなく、情報を伝えるために使われる点が強電との大きな違いです。たとえば、家庭で使うWi-Fiルーターやインターホン、オフィスのネットワーク設備などはすべて弱電に分類されます。


・電圧・用途・安全性の違い

強電と弱電の最も大きな違いは、「電圧」と「目的」です。強電は高い電圧で電力を供給し、照明や動力機器を動かすために使われます。一方、弱電は低い電圧で通信や制御信号を伝達し、情報や操作を担う役割を持ちます。また、安全性にも差があり、強電は感電や発熱による火災リスクがあるため、施工時には絶縁・接地・離隔などの安全管理が必須です。弱電は比較的安全ですが、強電からのノイズ(電気的干渉)に影響されやすいため、ケーブルの配線ルートや距離にも注意が必要です。


■強電・弱電の主な設備



建物内の電気設備は、強電系と弱電系で明確に分けられています。どちらも生活や業務を支える重要な設備ですが、目的や施工内容は大きく異なります。ここでは、現場でよく使われる代表的な設備を整理しながら、電気工事での違いをわかりやすく説明します。


・強電設備|照明・動力・配電盤など

強電設備は、建物に「電力を供給」する役割を担っています。代表的なものに、照明設備・コンセント・配電盤・動力設備(エレベーターや空調機など)があります。これらは高い電圧と電流を扱うため、感電や発火のリスクがあり、安全性を最優先に施工を行う必要があります。


・弱電設備|通信・LAN・防犯カメラなど

弱電設備は、通信や情報の伝達を担う「信号系統」です。具体的には、電話線、インターホン、テレビの共聴設備、インターネット用のLAN配線、防犯カメラ、火災報知設備などが該当します。これらは48V未満の電圧で動作し、電力ではなく信号を伝えることが目的です。 弱


・電気工事現場での使い分け方

実際の電気工事現場では、強電と弱電の配線が同じ場所を通るケースもあります。しかし、強電の高い電圧が弱電信号に干渉して通信障害を引き起こすことがあるため、一定の「離隔距離」を保つことが求められます。たとえば、LANケーブルと電力ケーブルは同じ配管に通さず、専用ダクトを使って分離するのが一般的です。また、オフィスビルや工場では、強電系統を動力・照明、弱電系統を通信・管理系として明確に分けて設計することで、安全性と信頼性の両立を図ります。


■強電と弱電の施工ポイント



電気工事では、強電と弱電を「正しく分けて施工する」ことが非常に重要です。電気の性質や使われ方が異なるため、配線ルートや施工方法、安全対策においても明確なルールがあります。ここでは、現場でよく注意される3つの施工ポイントを紹介します。


・配線ルートと離隔のルール

強電と弱電のケーブルは、同じルートを通すと電気的な干渉が起こることがあります。強電から発生する電磁波が弱電の通信信号にノイズを与え、電話やインターネットの通信障害を引き起こすこともあります。そのため、電気設備技術基準やメーカー指針に基づき、一定の「離隔距離(りかくきょり)」を確保することが求められます。


一般的には、強電と弱電のケーブルを数十センチ離して配線したり、同一ルートを通す場合には金属管やシールドケーブルを使用したりすることで干渉を防ぎます。このような配線ルートの管理は、施工品質を大きく左右する重要な要素です。


・強電・弱電セパレーターの使い方

最近のオフィスやマンションでは、強電と弱電の配線を同じダクトに納めるケースも増えています。その際に用いられるのが「セパレーター(仕切り板)」です。これは、強電ケーブルと弱電ケーブルを物理的に分けるための仕切り材で、ノイズの伝達や混触を防ぐ役割を持ちます。

セパレーターは素材や形状がさまざまで、用途に応じて選定します。LANケーブルや電話線など通信系の配線では、特に干渉対策として有効であり、限られたスペースでも安全な施工を実現します。


・混触・ノイズを防ぐ施工のコツ

現場では、強電と弱電のケーブルを誤って接触させる「混触」を防ぐことが何より大切です。混触が起こると、通信機器の誤動作や火災の原因になる可能性があります。そのため、施工時は配線経路を明確に分け、ケーブルを固定するクリップや結束バンドを正しく使用することが重要です。


また、ノイズ対策としてシールド付きLANケーブルやツイストペア線(撚り線)を使用するのも効果的です。特にビルや工場など強電設備が多い現場では、通信品質の確保のためにこれらの工夫が欠かせません。


■強電・弱電に関わる資格と仕事



強電・弱電の工事は、いずれも専門的な知識と資格が求められる分野です。建物の規模や設備の内容によって必要な資格が異なるため、電気工事業者や技術者は自分の業務範囲を明確に理解しておく必要があります。ここでは、実際の現場で役立つ資格と仕事の関わり方を整理します。


・強電工事で役立つ資格一覧

強電工事では、高い電圧を扱うため国家資格が必須です。代表的な資格には「第一種・第二種電気工事士」「電気主任技術者」「電気工事施工管理技士」などがあります。第二種電気工事士は一般家庭や小規模店舗などの低圧(600V未満)設備を施工できます。


一方、第一種電気工事士は高圧設備(6,600Vなど)を含むビル・工場の電気工事に対応可能です。さらに、電気主任技術者は変電設備などの保守・点検・監督業務を行う責任者として位置付けられています。


・弱電・通信系で活かせる資格

弱電分野では、通信やネットワークを扱う資格が中心です。代表的なものに「電気通信主任技術者」「総合無線通信士」「陸上無線技術士」などがあります。これらは情報伝達や通信設備の設計・管理・運用に関する専門知識を証明する資格です。弱


電工事では、LAN配線、インターホン、テレビ共聴設備、防犯カメラなどの通信系機器を安全に接続・設定するスキルが必要です。近年はオフィスのネットワーク化やスマート住宅の普及により、通信工事の需要が増加しており、これらの資格を持つ技術者の価値は高まっています。


・電気工事士が両方扱うメリット

電気工事士が強電と弱電の両方を扱えるようになると、現場対応力が大きく向上します。たとえば、オフィスやビルの新築・改修工事では、照明・コンセント(強電)とLAN・電話(弱電)を同時に設置することが多く、双方の知識を持つことで工期短縮やコスト削減にもつながります。


また、弱電・通信分野の技術が進化している現在、ネットワーク設備と電源設備を総合的に理解できる技術者は非常に重宝されます。強電・弱電の違いを理解し、資格を計画的に取得していくことは、キャリアアップや信頼される電気工事業者としての成長につながる重要なステップです。


■まとめ



強電と弱電は、同じ電気でも目的と使われ方が異なります。強電は照明や動力などに電力を供給し、弱電は通信や制御など情報を伝える役割を持ちます。この違いを理解することは、安全で正確な電気工事を行うために欠かせません。


強電は高電圧・大電流を扱うため感電や火災のリスクがあり、弱電はノイズや干渉への対策が必要です。現場では、両者の配線を離隔したりセパレーターを設けたりして安全性と通信品質を確保します。


また、強電には電気工事士・電気主任技術者、弱電には電気通信主任技術者・総合無線通信士などの資格があり、双方の知識を持つことで対応範囲が広がります。強電と弱電の特徴を正しく理解し、安全で快適な電気設備を提供することが、電気工事業者に求められる重要な使命です。


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株式会社makidenは、群馬県太田市を拠点に、電気工事を中心とした設備工事を幅広く手掛けています。強電・弱電はもちろん、防犯・通信・空調・消防設備まで、建物に関わる電気設備をトータルに対応できる技術力が当社の強みです。小規模な住宅から大型の工場・病院まで、現場の規模を問わず「安全で確かな施工」を追求しています。


社員の成長を何よりも大切にし、未経験からでも安心して始められる教育体制と資格取得支援制度を整えています。入社後は先輩社員が丁寧にサポートし、現場を通して実践的に学べる環境です。経験を積みながら国家資格の取得やキャリアアップを目指せるため、手に職をつけたい方にも最適です。


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